会社の経営をしていく上で重要なのが、収支のバランスです。
収入が支出よりも大きくなれば会社にはお金が残りますし、支出の方が大きければお金が足りなくなります。
当然の話のように聞こえますが、この収支のバランス=損益分岐点を全く見ずに商品やサービスを提供している経営者の方が少なくありません。
損益分岐点売上高とは?
損益分岐点売上高とは利益が0となる売上高のことを言います。
入ってくるお金と出ていくお金が同じということを意味しています。
損益分岐点売上高を計算するには、「固定費÷限界利益率」という式を使います。
この損益分岐点売上高を超える部分が利益となるのです。
公式の暗記は必要な
この「「固定費÷限界利益率」という式ですが非常に使いにくい式で、直感的に理解がしにくい式となっています。
そこで、こちらの式を使うことを推奨しています。
「売上高−変動費−固定費=利益」です。
損益分岐点売上高は利益が0なので式はこのようになります。
「売上高−変動費−固定費=利益0」
固定費と変動費についてはこちらの記事を参考にしてください。
変動費は売上の増減に連動するので、「変動費=売上高×変動費率」とすることができます。
この式を先ほどの式に反映させると式はこのようになります。
「売上高−売上高・変動費率−固定費=利益0」
損益分岐点売上高は、この式に費用を入れることによって計算ができます。
例えば、「変動費である仕入れは売上高の30%で、固定費1,000万円」とすると損益分岐点売上高は次のようになります。
「売上高−売上高・30%−1,000万=0」
この式を解くと、損益分岐点売上高は1,429万円となります。
実際にこの売上高を再度、上記の式に入れてみると「1,429万円−1,429万円×30%−1,000万円=0.3万円」となりほぼ利益が0円の売上高であることがわかります。
応用が効く式
固定費÷限界利益率で覚えればいいじゃないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この式は他のシミュレーションなどに応用することができます。
目標利益を達成する売上高を求めるのであれば、利益に目標利益を入れれば計算ができます。
赤字の時の費用をどのぐらい費用を削減すれば良いかを計算することもできます。
仕入れ先の見直しをした時の変化や、仕入れ原材料の増加による利益への影響も計算ができます。
視覚化をするともっとわかりやすくなりますが、この簡単な式でも様々な経営判断をすることができます。
財務・決算書は難しいから経営に使えない・・・そんなことはありません。まずはこの式を活用するところから始めてみてはいかがでしょうか?
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