最初から決算書が読める人はいません。
センスがある人というのは一定数いるのですぐに覚えてしまう方もいらっしゃいますが、普通はある程度の時間がかかります。
弊社の理事の経験から決算書の読み方を学ぶ期間についてお伝えいたします。
■簿記から勉強をはじめました
決算書の読み方の勉強と聞いてすぐに浮かぶのが簿記です。
当協会への問い合わせでも「財務戦略診断士と簿記、どちらを勉強したらよいでしょうか?」という質問をいただきます。
この問いへの回答は、決算書をどのような業務で使うかによって変わってきます。
経理担当者で仕訳や帳簿付けなどをしないといけないのであれば、簿記を勉強した方が良いでしょう。
ある取引が貸方・借方にどのように反映されるかを知っておかないといけないので簿記の知識は必須になるかもしれません。
しかし、決算書の読み方については学ぶのであれば簿記は遠回りになる可能性があります。
私自身も簿記から勉強を開始しました。
テキストを買い、資格も取得をしました。
しかし、いざ決算書を目の前にしても何も読み解くことができませんでした。
単語の一つ一つは理解できますが、それ以外にはわかりません。
後に決算書の読み方を学んで初めてわかったことですが、簿記は決算書の作り方の知識であるため読み方を学べる訳ではなかったのです。
必要ない知識ではありませんが、決算書の読み方を求めていた私には最適なものではありませんでした。
ただ、その後様々な仕事で活かすことができたので、会社の数字に係わる仕事をするのであれば簿記の勉強は必要だと思います。
■会社で「読み方」に特化した研修を受講
当時、私は外資系保険会社に所属をしていました。
その会社では決算書の読み方について外部の講師を招いたり、社内の決算書に強い社員から研修を受けることができました。
決算書の読み方がうっすら見えてきたのはこの時からです。
決算書の勉強をはじめてからすでに5年以上は経過をしていました(簿記取得後も”決算書の読み方”の本は継続して読んでいました)。
では、今までの勉強と何が違ったのか?
それは難しい知識を頭に入れるのではなく、読み方に特化した内容を学んだためです。
「長期借入金は貸借対照表の負債の部にある」という考えで終わるのではなく、「この負債が会社の経営にどのような影響を与えているのか?」と考えることや、「損益計算書には営業利益など利益が5つ記載されている」だけではなく「営業利益が多い・少ないというのは会社がどのような状態であり、何を表しているのか?」を学ぶことができます。
ここから何を学ぶべきかがわかってきて、どんどん読み方を覚えることができるようになりました。
■最終的には多読・独学で繰り返し学習
読み方を覚え始めたら、あとは繰り返し繰り返し練習をしていくだけになります。
どのような本を読めばよいのかも理解ができているので、たくさんある決算書の本の中から自分に必要な知識を得ることができる本を選べるようになりました。
多読・独学を繰り返し、ようやく決算書が読めるという状態になりました。
ここまで約10年です。
非常に遠回りをしてしまいました。
現在でも学習は継続中で、決算書・財務・会計の本を読むと新しい気づきがあります。
勉強に終わりはないと身をもって感じております。
■財務戦略診断協会の内容
ここからは財務戦略診断協会の説明と宣伝をさせていただきます。
私が長年かかって身に付けた決算書の活用方法・読み方をもっと短時間で学ぶことができるように専門家と協力をしながら継続教育のためのコンテンツを作っています。
決算書の読み方の必要ない部分は省き、繰り返し学べるように動画コンテンツで提供をしています。
また基礎を学び終えたらより高い知識を得ていただけるように各種専門家の有料動画の提供をしています。
1年で基礎を学び、2年目からはさらにレベルアップをしてもらえるようにコンテンツを作っています。
決算書の読み方は難しくはありません。
しかし、間違って決算書の作り方や税金の計算の仕方を学んでしまう方は少なくありません。
決算書を仕事に活かしていきたいという方はぜひ財務戦略診断士の取得をご検討ください。
コメント