「決算書の勉強が大事なのはよくわかっている。しかし、決算書をもらえないので勉強をする意味がないのではないか・・・」
当協会が、決算書の勉強を推奨すると言われることが多い3つの内の一つがこのような内容です。
ちなみに、他の2つは「決算書は難しい」「決算書の勉強は必要ない」です。このあたりについては他の記事でご紹介いたします。今回は「決算書をもらえない、だから勉強は必要ない?」についてです。
■なぜ決算書を見せてもらえないのか?
決算書を見せてもらえない・・・これはなぜなのでしょうか?
大きく2つ理由があります。
一つは単純で、「決算書を見せてください」と言えないという理由。
決算書を見ても知識がないから何も言えないので言えないということですね。
このような方はやはり勉強をするのも大事ですが、あまりすごいことを言わなくて良いということを認識することも必要です。
決算書となるとすごく専門的な難しいことを言わないといけないと思う方も多いのですが、そんなことはありません。
例えば、経営者の方が興味がある売上についてであれば「貴社の売上が上がっているのは単価が上がったから?数量が増えたから?」などの会話をするだけでも経営者にとって大きなヒントになることがあります。
むしろ難しい話をしても経営者自身が決算書のプロではないので理解ができない可能性もあります。
すごく単純な話をしてあげれれば良いと最初は考えましょう。
2つ目は、「決算書を見せたいと思ってもらえていない」ということです。
決算書を何らかの提出物として必要だから見せてもらえるということ以外で考えると、決算書という書類は簡単にいただけるものではありません。
個人でいう家計簿のような書類ですから、どのぐらいお金があって、借金があって、何に使っているかがわかってしまうので簡単には見せてくれないでしょう。
そんな見せたくない情報が満載の決算書をいただくためには、「この人に決算書を見せたら何かアドバイスがもらえるかも?」と思ってもらう必要性があります。
■決算書をもらう前こそが大事
決算書を見せてもらうためには、もらう前こそが重要なのです。
会話の中で決算書・財務の知識を活用して質問やアドバイスをすることによって、経営者の方に経営のヒントを与えたり、間接的なアドバイスを与えることによって初めて決算書をもらう土台が整ってきます。
あなたに十分な決算書・財務の知識があると分かれば、あなたから「財務分析をして一緒に考えてみませんか?」と言えば応じてくれる経営者の方は多いのではないでしょうか?
■財務の相談相手がほとんどいない経営者
経営者は非常に孤独です。
会社の状況が厳しいなどと簡単には言えません。
言えるとしたら同じ経営者仲間ですが、みんな同じように財務に明るくないので決算書や財務的な見地からは良いアドバイスをもらうことができません。
では、士業である税理士先生などはという業務の中心は税務なので財務から経営のアドバイスが行うのが苦手という方も少なくないでしょう。
結果として、決算書や財務的な相談やアドバイスを受ける機会が少なくなります。
経営コンサルタントなどに相談をすれば良いですが、敷居が高いと感じる方も多いでしょう。
■経営者の近くにいるあなたがサポートを!
当協会が何とかしたいと思っている問題は、前述のような相談相手がいないという状況です。
このポジションを、法人サービスを提供しているあなたが担うことができれば、経営者の方も安心して相談をすることができるでしょう。
より高度な話になれば専門家につないで一緒に対応をしていけば良いでしょう。
日本の中小企業を元気にする一躍をあなたが担っていくことができればこんなに楽しいことはないではないでしょうか?
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