決算書を分析するとは?

当協会が決算書の勉強を勧めているのは、法人のお客様に対応しているビジネスパーソンの皆様に「財務分析」をしていただきたいからです。

財務分析は、決算書を分析して問題点を把握することです。

問題点を把握することができればアドバイスもできるし、あなたが提供しているサービスで解決が可能であればご提案いただくこともできます。

「そんなこと言われても分析なんて難しそうなことできるかな」

このように考える方も多いと思います。

しかし、分析とはそんなに高度な難しいものではありません。

■分析するとは「比較」をすること

分析とは、簡単に言うと「比較」をすることです。

研究室など分析を行っている場所を想像してみてください。

白衣の研究者が、何やら色のついた液体を見ながら記録を取っています。

これは何をしているのかと言うと、「何か手を加えたことによる変化」を記録しているのです(※あくまで例です)

Aという赤い液体に、Bという青い液体を加えたら紫に変化した、など。

これらは手を加える前と後を比較をして、「Bという液体を加えるとこう変化する」ということがわかった訳です。

財務分析も同じで、「決算書の比較」をしましょうということです。

比較の対象は、過去の決算書、他社の決算書、未来の決算書になります。

■営業利益率10%から何がわかる?

比較をすることの重要性を具体例で見ていきましょう。

ここである法人の営業利益率を計算したら10%だったとします。

営業利益率は、会社の本業の強さを表す営業利益を売上高で割ったものです。

この営業利益率10%から何がわかるでしょうか??

財務分析の指標について学んだことがある人なら「高そうだ」と思うかもしれません。

財務分析の指標について学んだことがない人は「わからない」と思うかもしれません。

実はこの数値単独では、決算書・財務分析を学んだことがある方でも多くの判断はできません。

しかし、この数字に過去の数値「前々期:営業利益率20%、前期:営業利益率15%」と加えたらいかがでしょか?

さらに「同業他社Z:営業利益率15%、同業他社X:営業利益率12%」という情報も加わったらいかがでしょうか?

これだけで、「この会社は、過去には高い営業利益率だったがどんどん減少して同業他社よりも悪くなっている」ということがわかると思います。

非常に単純な比較ですが、こうすることによって「営業利益率が落ちている原因は?」「同業他社は何をやってる?」という次の思考に進むことができるのです。

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