決算書を読みにくくしている原因に、専門用語が多いということと数字が多いことが挙げられます。
数字が苦手な人は多く、「決算書なんて見るだけで目を背けたくなる」という方もいらっしゃるほどです。
感覚や勘も大事ですが、数字でロジカルに考える力も必要です。
経営者の方が勘を働かせて、その勘の裏付けを数字でとるとか、数字では良いように見えるが経営者の方の勘や感覚からするとちょっと様子がおかしい・・・など両方が活きてこそ良い意思決定ができると言えるでしょう。
しかし、やはり専門用語や数字は苦手・・・という方のために当協会では「数字から図形」に直して考えることを伝えています。
■図形にして面積で考える
今回は貸借対照表で考えてみましょう。
図形にするとは次のようなことを言います。

左側が貸借対照表のサンプルです。このサンプルには数字は記載されていませんが、通常はこの空欄部分に数字が入っています。用語も会社によって異なりますが、わかりにくい用語も多いんではないでしょうか?
これらを「流動資産・固定資産・流動負債・固定負債・純資産」のブロックにして図形化していきます。図形の大きさは実際の金額に合わせていきます。流動資産が200で、流動負債が100なら流動資産のブロックの方が流動負債のブロックより2倍の大きさになるようにします。
こうすることによってずっと少ない用語・数字で貸借対照表を把握することができます。
■数字でも相手にも伝わりにくい
「図形なんかに変換していいのか?」
勉強をされている方ほどこのように言う方が多いように感じます。慣れてこれば数字だけで把握をすることもできるでしょう。
しかし、お仕事に活かすと言うことは決算書をもとに中小企業の経営者に何かを伝えないといけません。
あなたがどんなに勉強されて数字に強くなっても、経営者の方はそうではないかもしれません。
数字や専門用語を使った方がプロフェッショナルな感じはするかもしれません。しかし、「このブロックがこちらのより大きいから・・・」と話をした方が伝わりやすいのではないでしょうか?
あなたが理解しにくいと言うことはたくさんの方も同じように理解しにくいと感じているはずです。その理解しにくい内容を簡単にわかりやすく伝えてこそお仕事に活きてくるのではないでしょうか?
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